『夢と生きる バンドマンの社会学』野村駿(岩波書店)を読みました。
バンドマンが夢を追いかけるところから諦める過程までを追った本です。論文がベースなので所々(主に最初の1〜2章)は難しいですが、実際にバンドマンの人のインタビューが入ってくると面白くなってきます。
バンドマンの人たち、よく調査に協力してくれたなぁと思いました。なんか嫌じゃないですか?諦める過程って(笑)。
読んでて意外だったのが、わりとメジャーデビューしてるバンドがインタビューを受けてるバンドの人の周り(この本の中ではライブハウス共同体と呼ばれている)にいるという事です。
なんかもっと狭き門かと思ってました。
バンドを始めた時のモチベーションが「音楽で食べていく」から、ベテランになって行くにつれ「バンドを続ける」に変わって行くのも興味深かったです。やっぱり諦めが出てくるのかなぁ…。
読んでいて多くの若者が夢を諦める事にもやもやした感情を抱いたけれど(バンドマン本人たちにではなくそれを取り巻く環境というか空気感というか…)、うまく表現できないです。
社会学というものを全然知らなかったのですが、こういう学問もあるんだなと思って感心しました。